元来、魚津という土地は知的生産の盛んな土地柄であり、その代表として「魚津の三太郎博士」が挙げられます。現在の魚津にも高い技術力をもつ中小企業が存在します。このブログは、それを広く感じてもらうために開設しました。

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工芸品製造販売の西川工芸(有)を訪問しました。

 西川工芸()を訪問しました。

魚津には“魚津漆器”の伝統があり、西川家は代々その木地師として活躍されてきました。現代にその伝統がどのように生きているのか取材してきました。

 西川工芸社長    西川工芸たてもん

 西川勝治氏             ミニたてもん(HPより)

 

製品の紹介をお願いします

いろいろな製品を作っています。代表的には、厨子五重塔ミニたてもんを製品として用意していますが、中でも厨子の注文が多くあります。これは住宅事情の問題もあり、位牌や仏像を納めて利用されているのだと思います。

 西川工芸五重塔     西川工芸厨子

 五重塔(HPより)      厨子(HPより)

 

製品の特徴について教えて下さい

先ほどのような製品もありますが、これをお客様の要望に合わせてサイズなどを自由に変更することが可能です。オーダーメイドの要素が大きいですね。厨子の例で言えば納める位牌などの大きさに合わせて作ることも可能です。

また、製品があることによってその空間に独特の雰囲気が醸成されます。その雰囲気を含めて製品の価値だと考えています。

 

歴史について教えて下さい

元々魚津には魚津漆器の歴史があったことはご存知だと思います。この木地を製作していたのですが、戦後、メラミン製の食器が多く使われ始めると漆器の需要が減ってきました。その状況の中でどういった製品が作れるか考え、現在の芸術作品の製作を始めました。

 

その転換にはご苦労されたのでは

はい。現在もそうですが、新製品の開発となると試行錯誤の連続です。何度も試作を繰り返し、工夫を重ねるわけですから。それこそ、のたうちまわるような苦しみです。妻もその間は話しかけるのをためらうようです。(笑)

 

そのような苦労を経て新製品が誕生するんですね

常に改良を重ねています。五重塔についても過去に製作したものと現在製作したものは違いますね。より良いものを作るという姿勢がこだわりだと思っています。

  西川工芸紙ふうせん

 富山のくすり売りの“紙ふうせん”をイメージした作品

 

そのような技術の伝承についてはどうお考えですか

現在、妻と2人で製作をしています。一時は数名の従業員もいましたが。このままでは私の代で途絶えると思います。高度な技術の伝承はともかくとして、関心のある方に木のぬくもりやそれを生かした作品の製作などを手助けできないかと考えています。例えば、木工教室の開催だとかですね。その中で木工に対しての興味を深めて、技術を修得してもらえればよいかと考えています。これからはそう言ったことも含めて地域に恩返しをしたいと考えています。

 

素材に対するこだわりは

申し訳ないのですが、県産材はうちの製品にはそぐいません。主に北海道や長野の木材を使用しています。これは木材の中でも高級なものですが、良い作品を作るには、良い素材が必要です。やはり木の密度が違うんですね。風雪に絶えた結果だと思うのですが。人生とも似ているかも知れませんね。逆境に立たされて人が伸びるように。私も逆境をバネにしてがんばってきました。妻にも苦労をかけましたが。

いい木をもう一度いい作品として更に生かしてやりたいと考えています。

 

この仕事のやりがいはどういったところですか

やはり製品が認められることですね。製品を見て、「これは相当頑固な人が作っているのでは」と言う声を聞きます。それが職人にとっては最高のほめ言葉です。いいかげんなものを作ると製作者である職人だけでなく、生産地である魚津の名前にも泥を塗ることになる。それは絶対に避けるべきだと思います。

 

今後の魚津や若者達にアドバイスをするとすれば

行政には、魚津の工芸品を常時展示する場所を設けてもらいたいと思います。ありそドームの展示スペースがありますが、十分生かされていないと思います。

今の若い人達から感じることは、無気力感が強いことですね。“無”からは何も生まれない。古い話をして申し訳ないが、私達の若い頃は、物は“無”に近かったが人々に活気があった。それであらゆるものを作り出してきた。魚津と言えば“しんきろう旋風”が有名ですが、当時私は中学生で、応援に行きました。最後は敗れましたが、全力を尽くした姿を今でも鮮明に覚えています。現代にもそのまま通用するとは思いませんが、気持ちや精神は受け継いでいくものだと考えています。やる気で結果は変わってきます。得意分野や関心のあることだけでもいいですから、チャレンジ精神を持って欲しいですね。

 

編集後記

今回、西川工芸()を取材して、ご主人の職人としてのこだわりを目の当たりにしました。奥様もそれを理解し、良い作品を作るという目的に向かって二人三脚で歩んでいらっしゃることに感銘を受けました。伝統はこのようにして作られ、良い作品はいつまでも残るのです。

また、いつまでもチャレンジ精神を持ち続けることが重要だと感じ、元気をもらいました。

 

 

西川工芸()HP

http://www.nice-tv.jp/~nisikawa/takumi/takumi.html



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Author:uozusantaro
富山県魚津市の企業・産業を知ってもらいたいと感じている市職員グループです。

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